過失割合

Q 交通事故の相手方と事故状況の話に食い違いがあるのですが。

A 交通事故では、そういうことは起こりえます。事故態様が争点になることがあるのです。従来は、車両の損傷状況や、事故当事者、目撃者の証言などから事故状況を推測していましたが、最近ではドライブレコーダーを搭載する車両が見られ、いざ交通事故のときとなると、非常に重要な客観証拠となります。

Q 事故状況に食い違いがあると、賠償を受ける上で影響しますか。

A 影響します。たとえば大きく影響するのは過失割合だと思います。また、事故状況が異なると、お怪我の治療費など、他の損害額にも影響する場合があります。

Q 過失割合とは何ですか。

A 簡単に言えば、事故当事者に、それぞれ、どのくらいの過失が割合的に認められるかということですが、こちら側が2割で、相手方が8割となった場合を見てみましょう。
こちら側の損害が100万円で、相手方は200万円だったとします。
この場合、こちら側は相手方に対し、100万円から2割を減らされた80万円を請求できます。逆に、相手方はこちら側に対し、200万円から8割を減らされた40万円を請求できることになります。
もとは、こちらの損害より相手方の損害の方が2倍大きかったのに、実際の請求額は逆転しています。
このように、過失割合によって、受け取れる金額に大きな差が出るのです。

Q 過失割合はどのように判断しますか。

まずは、事故状況を調査し、事故態様ごとに過失割合が記載されている資料を参照しつつ、修正要素も加味した上で、判断していきます。
典型的でない事故態様の場合には、他の裁判例などの事案も考えつつ、個別に考えていきます。

Q 事故状況が食い違っていても、目撃者でもいない限り、どうしようもないのですか。

A そんなことはありません。事故状況を裏付ける資料を収集し、相手方に対して主張していくことで、過失割合の交渉を有利に進めることができる場合があります。人身事故であれば、実況見分調書などの刑事記録もとり寄せていきます。
一度ご相談ください。当事務所にご依頼いただいた場合には、弁護士が必要な資料を収集し、ご依頼者様の主張を裏付けるような活動をしていきます。